中学校に入った頃からよく家に遊びに来るようになった「ちびてん君」。
長男は小学5年生の時に転校してきたが、 ちびてん君は6年生の時に転校してきたらしい。 このちびてん君、とっても警戒心が強いのか、 家に来ても他の子のようにリビングには入らず、 すぐに2階の長男の部屋に行き、ほとんどの時間をそこで過ごす。 いろんな性格や考え方の子がいて当たり前なので、 私としては、長男と仲良くしてくれているのならそれで十分と思い、 特に無理に話しかけるわけでもなく、気遣うわけでもなく・・・。 でも、そのうちだんだんと気がつけばリビングで過ごす時間が増え、 長女や双子がまとわりついている姿がみられるようになった。 遠慮することを知らない長女やえなり三男は、 「ねぇねぇ~遊ぼう」と強引に引っ張ったり、膝の上に乗ろうとしたり ![]() 最初はどうしていいのかわからず、 「どうすればいいの?」と長男に助けを求めていたちびてん君。 でも何度も家に来るうちに、気がつけば皆の名前を覚えていた。 困惑しつつも、ほんの少し遊び相手をしてくれたり・・・。 そしてある日、長女とゴルゴがケンカになって押し合いっこが始まった時、 「コラッ!ダメでしょ! ![]() ![]() と、怒鳴っているちびてん君の声が聞こえた。 危ないことをしようとしたので思わず怒鳴ってしまったようだった。 どうでもいい相手だったり嫌いな相手のことだったら放っておくはずなのに、 このままいくと危険だと察知して、無意識に助けようとしたのだ。 なんか、「情がわく」ということを目の当たりにしたような気がした。 その後は、最初の頃に警戒していたのが嘘のように、 家で飼っている犬を連れてきて長女たちに見せてくれたり、 一緒に公園で遊んでくれたり、お土産を買ってきてくれたり・・・。 時には怒ったり、時にはからかったりしながら、 まるで自分の兄弟のように皆を可愛がってくれた。 たまにひょこっと我が家に泊まっていったり、 普段は滅多に他人の家に泊まりに行かない長男も、 ちびてん君の家には泊まりに行った。 このまま良い関係が続くのかなと思っていたが、 数日前に、長男がいきなりこう言った。 「ちびてん、また転校するんだよ」 今の場所に引っ越してきて約3年。 お父さんが3年ごとに引越しをするような職業なのかな・・・? 距離的には、隣の県に引っ越すだけなので、 大人だったら車で高速を使えば行けない距離ではない。 でも、自転車しかない中学生では、気軽に会いに行くこともできないよね。 携帯で連絡できるとはいっても、 毎日会えてた頃に比べたら共通の話題も減っていく。 せっかく仲良くなっても転校、転校の繰り返し・・・。 家庭の事情なので仕方ないのだが、 なんか・・・とても切ない気持ちになってしまった。 今はまだ身長が低くて幼いイメージがあるけど、 来年、再来年にはぐんと大きくなっているのかな・・・。 相変わらずお菓子ばっかり食べているのかな・・・。 転校した先で、また仲の良い友達ができるといいな・・・。 |
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